9月29日(月)川崎医科大学付属病院より救急看護認定看護師の方をお招きし、救急時の対応セミナーを開催しました。今回のセミナーでは、AEDの使い方、創傷処置、熱中症・骨折時の対応方法など、緊急時に役立つ知識と技術を、実践を交えて学びました。
【傷の応急処置について】
傷は『擦り傷・切り傷・挫創・挫滅』の4種類に分類されます。特に「挫滅」は命に関わることもあるため、迅速な対応が必要です。
応急処置のポイント🗒️👇
①傷の確認(原因・種類・出血・汚れ)②傷を水で洗浄(水道水や清潔な布などを使用)③止血処置(ハンカチ等で圧迫。15分以上止まらない場合は医療機関へ⚠)
🩹 感染防止のため素手で触らず、ビニール手袋等を使用しましょう。
🆙 出血部位は心臓より高く保つことで出血量を抑えられます。
🕒止血のために 縛った場合は、縛った時刻をタオルや腕に記入することで、医療従事者が状況を迅速に把握できます。
【熱中症の対応】
建設業では特に注意が必要な熱中症。症状は以下の3段階に分けられます。
- Ⅰ度(軽症):めまい・筋肉痛
- Ⅱ度(中等症):頭痛・吐き気
- Ⅲ度(重症):意識障害・けいれん
熱中症の方を発見した際の対応の基本🔰👇
①意識の確認 ②涼しい場所へ移動 ③水分補給(スポーツドリンクなど) ④身体を冷却(動脈を冷やす、水をかけてあおぐ)
【骨折の応急処置】
骨折が疑われる場合は、『腫れ・変色・変形・可動の有無』を確認します。
基本の「RICE」➡ R(Rest:患部の安静)・Ⅰ(Icing:冷却)・C(Compression:圧迫)・E(Elevation:拳上)
【一次救命処置(BLS)とAEDの実践体験】
セミナーでは一次救命処置(BLS)についても学びました。これは専門的な器具や薬品を使わず、救急隊や医師に引き継ぐまでの間に行う応急処置で、誰でも実施可能な命を守る行動です。救命率は1分ごとに7~10%低下すると言われており、救急車の到着までの約10分間に、いかに迅速な対応ができるかが重要です。
🔹 一次救命処置の流れ:
- 安全の確認
- 反応の確認
- 応援の要請(119番通報・AEDの手配)
- 呼吸の確認(判断に迷う場合は心停止と判断)
- 胸骨圧迫(胸の中心を5cm沈むように、1分間に100〜120回のテンポで)
- 人工呼吸(胸骨圧迫30回:人工呼吸2回)
🎵「もしもしかめよ」のリズムで圧迫すると適切なテンポになります。
AEDについても実際の操作を体験し、従業員は真剣に取り組み、緊急時にどう行動すべきかを身をもって学びました。
今回のセミナーを通して、自分たちの対応が命を救うことに直結するということを改めて実感しました。今後も社員の安全と健康を守るため、定期的な研修やセミナーを通じて知識と技術の向上に努めてまいります。