女性特有の病気について、倉敷成人病健診センター婦人科の先生にセミナーを開催していただきました🌷
今回のセミナー内容は、弊社女性従業員に事前にアンケート🗳を取り特に悩みの多かった、①女性に多い頭痛 ②女性特有のがん ③女性ホルモンの変動と病気 ④貧血・末端冷え性 についてお話していただきました。
①女性に多い頭痛について
頭痛の種類ですが、皆さんもよく耳にすることのある「片頭痛」とあまり聞きなれない「緊張型頭痛」の大きく2つの頭痛に分けられます。まず「片頭痛」についてですが、ズッキンズッキンと脈打つ痛みや動くと余計に痛くなる、光や音に敏感になったりなどの症状がでます。こういった症状の時には「冷やして安静にする」ことが効果的です👀「緊張型頭痛」ですが、ギューっと締め付けられるような痛みや首・肩のコリ、吐き気などの症状がみられます。こういった症状の時には「入浴等で体を温め、マッサージを行う」ことが効果的です✨
②女性特有のがん
女性特有のがんで最も多いのは乳がんで、女性の9人に1人がかかると言われています。乳がんの病期別の10年生存率ですが、早期(0期:しこりは確認できない、Ⅰ期:しこり2cm以下・転移なし)に発見できた場合は約89~95%生存率だそうです。乳がんの早期発見・早期治療を行うためには、自己触診+定期健診が効果的です。少しでも違和感があったり、痛みがあった場合には我慢はせずすぐに専門外来を受診してください。年齢・乳房の構成を考慮して、マンモグラフィ・超音波検査・視触診を上手に組み合わせることが有効的です🏥
また若い世代(15~39歳)に多いがんは子宮頸がんだと言われています。子宮がんは実は「子宮頸がん(子宮頸部にできるがん)」と「子宮体がん(子宮体部にできるがん)」の2種類あります。多くの女性が一生に一度は感染すると言われているのは子宮頸がんの主な原因である**HPV(ヒトパピローマウイルス)**です。早期発見(Ⅰ~Ⅲb(高度異型性))・治療を行うことにより、がんにはならないと言われています。自分はならないだろうと思わず、積極的に子宮がん検診を受診しましょう🎗
③女性ホルモンの変動と病気
女性ホルモンは一生の間にとても変化するそうです。昔の女性に比べ現代女性の月経は、「初経が早い・出産年齢が遅くなり出産回数も減っている・閉経も遅い」ことが特徴です。こういった体の変化により現代女性の月経は、長期休みなく連続して排卵をおこなっているため、さまざまなホルモンに関係した病気が増えている原因ではないかと言われています。
女性ホルモンは月経に大きく関わっており、個人差はありますが月経中だけでなく月経前も不調を感じる場合もあります。月経前の黄体期に黄体ホルモンが多く分泌され、これが不調(怒りっぽい、眠気、憂鬱な気分になるなど)の原因になると言われています。この症状はPMS(月経前症候群)/ PMDD(月経前不快気分障害)と呼ばれ、精神症状に悩む方も多いです。また月経痛(腹痛、腰痛、頭痛など)についてですが、プロスタグランジン(子宮収縮物質)が必要以上に分泌されることにより痛みを引き起こします⚡冷えや締め付けによる血行不良、子宮の入口が狭くて経血が出にくいなどが過剰分泌の原因になると言われています。日常生活にも支障をきたすほどの月経困難症状が出る場合には、子宮内膜症や子宮筋腫などの原因疾患の可能性もありますので、婦人科や心療内科などを受診しお薬などを処方していただくこともお勧めします。💊
続いて更年期に起こる体の変化と不調について説明します。更年期の症状は、疲れやすい、ホットフラッシュ、不眠、関節痛・手指のこわばりなどがありますが、その他にも2.300種類ほどあると言われています。更年期のチェック表を掲載しておりますので、是非セルフチェックをしてみてください✅
更年期障害とよく似ている自律神経失調症の違いも説明していきます。《更年期障害》はホルモンの変化+加齢による変化が原因とされていて、《自律神経失調症》はストレスやダイエットなどの生活習慣や脳疲労などが原因とされています。更年期とは閉経前後5年間合わせて10年間の期間を言い、30代の方や60代の方は更年期の期間には当てはまることは少ないです。その他にも更年期障害と間違えやすい病気として、子宮体がんや甲状腺機能亢進症、高血圧などがあげられます。全てが更年期の症状とは限らないので、つらい状態が長く続くようでしたら「本当は違う病気なのではないか」と疑い、検査をすることも1つの手段です🚨
更年期症状が出始め、病院に行かれる方も少なくないと思いますが、最終的に一番大事なのは「体を整えるセルフケア」です。食べる→動く→休むのサイクルをバランス良く行いましょう✨更年期症状との上手な付き合い方ですが、先程もお伝えした「セルフケア」や「症状があっても生活に支障がなければ病気として考える必要はない」、「人間関係のストレスは与えすぎない」ことなどが自分自身と上手く付き合っていく方法・考え方です。元の自分に戻ることがベストだとは限りません。完璧にならなきゃと思うこともあると思いますが、「やらないこと」を増やし周りの方を頼ることも大切です。「治す」のではなく、つらい症状を短く、軽くすると考えて上手にお体と付き合っていきましょう💖
④貧血・末端冷え性
貧血というと病院で採血をし、その結果を見て判断すると思うのですが、実は定期健診の採血では分からない「かくれ貧血」が20代~40代の方に多く見られています。「かくれ貧血」とは一見血があるように見えるが、実際は体内に血のストックが無い状態のことです。健診結果は貧血ではなかったのに、疲れやすかったり、体がだるかったりとどうしても調子が出ないという方はかくれ貧血の可能性がありますので病院で調べていただくのもいいかもしれません◎
最後に末端冷え性についてですが、冷え性になる原因として栄養不足や筋力の低下、自律神経の乱れなどがあげられます。この末端冷え性は手足が冷えるだけでなく、肩こりや肌荒れ、月経不良などの症状も見られます。手足を温めるだけではなかなか改善されない為、その他の対策として、お腹や腰などを温め身体全体に温かさを伝えると効果的です◎また運動・食事・規則正しい生活を心掛けましょう🏃♀️
さまざまな症状は、こころやからだからのSOSの場合もあります。症状を我慢せず、頑張りすぎていないか今一度ご自身を振り返ってみてください🕊