倉敷市内にある病院の解体工事が進行中です。この建物は、老朽化や地震・水害への備えを強化するため、西側の敷地へ全面建て替えが行われています。新病院本館の新築工事に伴い、旧病院棟の解体工事が進められています。
■ 某病院解体工事の概要
- 工事名称:某病院全面建て替え工事
- 工事場所:倉敷市内
- 建物概要:鉄筋コンクリート造 6 階建て、延べ 8,877 ㎡
- 工事内容:旧病院棟解体
- スケジュール:解体完了時期 2025年9月頃(予定)
⇒現在の病棟を解体した跡地は、駐車場として整備される予定です。
■ 解体工事の使用重機
この解体工事では、中央建設が保有する 「日立建機 ZAXIS500」と「日立建機ZAXIS450」 を使用しています。「ZAXIS500・450」は、パワーと安定性に優れた大型重機で、頑丈な鉄筋コンクリート造の建物を効率的に解体することができます。また、建物の構造によっては、より繊細な作業が求められるため、小型の重機や特殊なアタッチメントを活用することもあります。適切な機材を駆使し、効率的かつ安全に工事を進めていきます。
~使用する重機と解体を担当する重機オペレーター~
■ 解体工事における注意点
① 近隣環境への配慮
新病院棟がすでに建設されているため、振動・騒音の影響を最小限に抑える工夫が求められます。中央建設では、以下のような対策を講じています。
- 防音シートの設置:工事音が外部に漏れにくい環境を作る
- 散水による粉じん対策:作業中に十分な水をまき、周囲への影響を軽減
- 作業時間の調整:早朝や夜間の作業を避け、周辺住民や病院関係者の負担を軽減
- 極力振動を抑える取り組み:慎重な施工方法で構造物を解体
② 近接する建物への注意
解体する病棟の周囲には、新病院棟をはじめとする複数の施設が近接しています。そのため、解体作業中に周囲の建物へ振動や衝撃が伝わらないよう、慎重に作業を進める必要があります。
- 作業範囲の事前確認:重機の動作範囲を明確にし、周囲の構造物との距離を確保
- 振動を抑える施工方法:大型機械の使用を最適化し、影響を最小限に抑える
- 安全対策の徹底:作業員の安全装備と安全作業の徹底
③ 渡り廊下の解体に注意
既存の病棟と他の施設をつなぐ渡り廊下の解体は、慎重に作業を進める必要があります。渡り廊下は、周囲の建物と一体となる構造の場合が多く、無計画な撤去を行うと、建物全体のバランスが崩れたり、想定外の振動や衝撃が発生したりするリスクがあります。そのため、中央建設では以下のような対策を講じ、確実かつ安全に解体を進めています。
- 事前調査の徹底:渡り廊下の構造や接続部の強度を調査し、適切な解体手順を計画
- 支持部の補強:周辺建物へ負荷がかからないように調整
- 切断方法の工夫:接合部分を慎重に切断し、無理な力がかからないように配慮
- 順序立てた撤去:一度に大きく撤去せず、部分ごとに分けて丁寧に解体
また、渡り廊下の解体時には、落下物の発生リスクも高まるため、作業エリアの安全管理も徹底しています。
こうした慎重な対応を行うことで、既存の建物への影響を最小限に抑え、安全かつ円滑に解体工事を進めていきます。
④ ベランダの張り出しに注意
病棟の側面にはベランダが大きく張り出している箇所があります。こうした部分は、建物本体と異なる構造を持つ場合が多く、慎重に解体しないと予期せぬ崩落や落下物の発生リスクが高まる可能性があります。特に、ベランダが建物の外壁から大きく突き出している場合、その重量が壁面や支柱に大きな負荷をかけているため、無計画な撤去は建物全体のバランスを崩す原因になります。
⑤ 作業員・現場の安全管理
解体作業では、落下物や粉じんの発生など、さまざまなリスクが伴います。
中央建設では、「安全第一」の基本方針のもと、以下のような対策を徹底しています。
- 安全対策の徹底:作業員の安全装備と安全作業の徹底
- ダンプの誘導員配置によるスムーズな搬出作業
- 散水による粉じん対策(作業中に十分な水をまき、周囲への影響を軽減)
また、現場では関係各所と定期的な安全ミーティングを実施し、作業員の意識向上と事故防止に努めています。
■ 未来へつなぐ解体工事
病院の建て替えは、地域の医療環境の向上につながる大切なプロジェクトです。
中央建設は、解体工事を通じて安全かつ確実に次のステップへとつなげていきます。
工事の進捗状況について、今後もぜひご注目ください。